新技術でiPS大量培養=心筋に変え再生医療へ−慶大

人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を大量に培養する新技術を確立したと、慶応大の福田恵一教授や遠山周吾特任助教らが7日までに、米科学誌ステムセル・リポーツに発表した。大きな平たい培養皿を積み重ね、酸素や二酸化炭素を強制的に流して培養液中の濃度を安定させることで、iPS細胞の増殖率や心筋細胞に変える効率を高めた。
 
心筋梗塞や拡張型心筋症などの患者に、iPS細胞から変えた心筋細胞を移植する再生医療の実現が近づくと期待される。 
 
iPS細胞を心筋細胞に変える際には、一部にiPS細胞が残ると移植後に腫瘍化する危険があるため、確実に選別する必要がある。福田教授らは培養液からブドウ糖とグルタミンを除去し、乳酸を加えると、残ったiPS細胞が排除されることを発見し、昨年発表している。(2017/10/07-16:38)

▽引用元:時事ドットコム 2017/10/07-16:38
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017100700429&;g=soc

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慶應義塾大学 プレスリリース 2017/10/06
ヒトiPS細胞および分化心筋細胞における新規二次元大量培養法の確立に成功−心臓の再生医療の実現化を大きく加速−
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2017/10/6/28-24706/