そういえば、塩分を味噌で取ると、血圧が上がりにくいっていう研究があったな。

>本当は血圧の上昇を抑える味噌
味噌は体に良いのか悪いのか?(後篇)
2015.11.20
上原氏は、まず学生とともに「Dahl(ダール)ラット」という、塩分の感受性が高い
特殊なラットで味噌摂取の影響について実験した。同じ量の塩分を、食塩水で
摂らせた場合と、味噌汁で摂らせた場合では、味噌汁摂取ラットのほうが食塩
水摂取ラットより血圧が10mmHg(ミリメートル水銀柱)ほど低かった。

「味噌汁を飲んでいると、塩分を摂っていても血圧の上がり方が鈍くなるのだと
考えられます」と、上原氏は説明する。

?塩分を摂ると、血圧が敏感に上昇する体の性質を「塩分感受性」というが、
味噌汁を日常的に摂取していると塩分感受性が低くなるというのだ。

?さらに、重要なことに、その効果は味噌汁に含まれる塩分にのみ当てはま
るのでなく、あらゆる食材中の塩分に当てはまる。
「味噌汁を飲むと、30%の減塩に相当する効果があります。仮に1日10グラム
の塩分を摂取する人では、味噌汁を飲めば7グラムの塩分摂取で済んでいる
ことになります」

?たしかに味噌にも相当な塩分が含まれてはいる。だが、食塩感受性を低め
る効果もあるため、全体としては血圧上昇を抑える減塩効果をもたらすというわけだ。
?では、味噌を採った人の体の中で、どんなことが起きているのだろうか。

味噌の成分が塩分排出を促す

「味噌の中には、直接的に血圧を下げるような成分と、腎臓から塩分を排出
しやすくする成分があるようだということが研究から見えてきました」

?まず、直接的に血圧を下げるような成分について、上原氏は「味噌水」を与
えたラットで、2時間後に血圧が低下しはじめ、4時間後に血圧低下が最大とな
るという結果を得ている。味噌に含まれるなんらかの成分がすばやく血管を広
げ、血圧を下げたのだと上原氏は考えている。

?より中心的な働きを担っていると上原氏が見ているのが、もう1つの、腎臓か
ら塩分を排出しやすくする成分のほうだ。