>>1にある研究者の連中は、筑波の高エネ研のトリスタンの時も金をケチってエネルギー不足で
結局は何も重大な(=ノーベル賞をもらえる)新発見ができなかった反省をしてないんだね
(小林・益川のCP対称性破れの理論とかスーパーカミオカンデのニュートリノ振動とかを補足するための
精密観測実験には貢献したけれど、その時点で未知の新しい素粒子の発見は全くできずノーベル賞もゼロ)


それ以前に高エネルギー物理と素粒子論ではノーベル物理学賞はもうほとんど出ない
実際に投入可能なコストで行える実験で検証可能なそういうインパクトのあるテーマはこれらの分野にはほとんど残っていない
(ダークマター=暗黒物質を発見できればノーベル賞は確実だろうが、それは虚構だという重力理論が登場し
実際に従来はダークマターの存在の非常に有力な観測的根拠であった銀河円盤の回転問題をダークマターなしに解決できることを示した)

自然科学系ノーベル賞1個当たりに必要なコストで言えば、高エネルギー物理や素粒子論は宇宙論と共に
他分野と比べて何桁も高いコストが必要だ

ノーベル賞が全てでないのは当然だが、一方でノーベル賞を貰えるというのはそれだけ知的または社会的にインパクトの大きな研究であることの証でもある
そういう意味では、同じ物理でも物性物理や化学(や金属学)の総体としての材料科学には、知的にも社会的=応用的にも重大な問題や夢が山ほどあるし
医学・生物学・薬学・農学の総体としての生命科学にもそういう重大な問題が無数に研究者の挑戦を待っている

日本という国家としては、今や単なる見栄以上の価値のなくなった高エネルギー物理用の超巨大加速器ILCに兆円単位の資金を投ずるよりも
材料科学や生命科学といった研究成果が将来の社会を良くすることに貢献できる可能性が高く、かつ名誉としてのノーベル賞のチャンスも
高エネ物理や素粒子論・宇宙論よりも桁違いに多い分野に、限られた研究予算を重点配分し、将来的にもノーベル賞級の課題の宝庫である
これらの分野の研究者層を厚くし、研究者の水準を向上させる(例えば、日本で最も受賞者が多いノーベル賞はノーベル物理学賞だが
物性物理での日本人受賞者はゼロ!という現実を日本の研究行政関係者は深く反省する必要がある)のが、費用対効果の観点だけでなく
将来の日本の研究環境や体制の向上の観点からも不可欠だ

見栄のために巨大加速器を建設するのは、何よりも面子や見栄に拘るお隣の大国に任せておけば良いのだ
日本の研究予算は、もっと実利(経済的利益だけでなくノーベル賞の件数という名誉という利益も含め)を狙って重点配分すべき