体外受精させた受精卵の染色体異常を全て調べる「着床前スクリーニング」を、
日本産科婦人科学会(日産婦)の禁止に反して実施している大谷レディスクリニック(神戸市中央区)の大谷徹郎院長が1日、
厚生労働省で会見し、処分方針を示す日産婦に反論した。


 大谷医師は
「流産の多くは染色体異常が原因。検査で流産しにくい受精卵を選び、子宮に戻してあげることは医学の良心だ。何があっても続ける」と訴えた。


 受精卵検査は「命の選別」との批判があり、日産婦は重い遺伝病などに限って認めていたが、今年2月、検証のための臨床研究開始を発表。
大谷医師側は「実施を追認している状況」と指摘している。


 大谷医師は、検査は世界で有効性が確認され、国内法上も問題がないと強調。
自身の処分と臨床研究が同時に行われるのは矛盾しているとし「
検査は社会的に認められるのか、正しいのかと患者を不安にさせている」と、日産婦を批判した。


 代理人の遠藤直哉弁護士は、大谷医師の実績を基に、検査のガイドラインなどの早急な整備を国に要望した。


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