新社長になり早速彷徨い出したNTT東日本

NTT東日本は、あらゆるモノをインターネットにつなぐ「IoT」の技術を使い、家庭菜園のシステム開発に乗り出した。ネットにつないだ専用プランターで育ち具合を管理し、人工知能(AI)が栽培の助言をする。来年中のサービス開始をめざす。

社長に先月就いた井上福造氏(63)が朝日新聞の取材に明らかにした。

専用のプランターに野菜などの種をまいてもらい、付属のカメラやセンサーで画像や温度、照度といったデータを集める。

ネットを通じてAIが生育環境を分析し、「間引きしましょう」「週末に日を当てましょう」といった助言を利用者のスマートフォンに届ける。

開発はベンチャー企業と共同で進める。住宅メーカーと組み、住宅を買う人にNTT東の光回線とセットで売り込んでいく。

NTT東は固定電話の利用が減り、収入も減少傾向が続く。ネット通信に使う光回線の普及も一段落するなか、光回線を使った新たなビジネスの柱にIoTを位置付ける。

現在は工業や農業といった業務用が中心だが、今後は家庭菜園のような個人向けにも広げていく。井上氏は「新しい需要を見いだして付加価値を高めれば、増収の余地はある」と話す。

2018年7月18日12時28分 朝日新聞デジタル
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