「んっ!・・・・木村・・・」 

そう寝言を言いながら眠りから覚めた酒井

どれだけ眠っていたのだろうか。 

周りを見渡すと暗く湿った空間が広がっていた。 
酒井はしばらくさまよったがここがどこか分からない 

「早く戻らなければ。みんな心配しているだろう。」と焦る酒井 

ふと、あたりを漂う激臭に気付いた 

まさかと思い地面を強く踏みつけると自らの下半身に慣れ親しんだ刺激が走った 
そう、酒井は今、酒井の肛門の中にいたのだ 

それに気付いた酒井はおもむろに自らの肛門に手を突っ込み自らを引っ張りだそうとした 
アナルから入り込んできた自分の手に掴まれ出口まで辿り着く 

ようやく外に出られる――そう思ったのもつかの間 
引っ張りだされた先は未だ、暗く湿った空間であった 

当然だ、肛門の中にいる自分が肛門から自分を引っ張りだしたところで肛門からは出られない。 
しかし酒井の知能ではそれを理解することはできない。 

延々と自分の肛門に手をねじ込み、肛門から自分をひり出す作業をループする酒井 
暗い空間に「わっかんねーー・・・」という声が虚しく響き続けた 


以後、酒井の姿を見たものはいない