【9月13日 AFP】従業員が出張先での不倫中に起こした心臓発作は、労働災害として扱われるべきか──? フランスの裁判所がこれを労災と認める判決を下し、労働者を手厚く保護する仏国内法に詳しい識者の間でも驚きが広がっている。
フランス北東部に本社を置く線路建設企業TSOは2013年2月、技術者の男性社員をムンシュルロワール(Meung-sur-Loire)へ出張させた。同社はその後、社員が出張先で出会った女性の自宅を訪れ、性的関係を持った後に心臓発作を起こして死亡したとの連絡を受けた。法廷文書ではこの男性社員の名前をグザビエ氏とのみ記している。
フランスの国民健康保険基金は、グザビエ氏の死亡は労働災害だとし、TSOに遺族への補償を命じた。TSOはこの決定を不服として訴訟を起こしたが、社会事件裁判所は同社の訴えを棄却。TSOはパリの控訴院に上訴した。AFPが確認した判決文によると、控訴院は5月に下級審の判断を支持する判決を下したが、この判決は最近になってようやくフランスメディアの注目を集めた。
判決では、性行為は「シャワーや食事」と同じく通常の行為であり、グザビエ氏には会社の保護を受ける資格があったとされた。フランスの法律では、雇用主が反証できない限り、被雇用者は出張の全期間中、労働に従事しているとみなされる。裁判所は、「この従業員が職務から完全に離れた行動を取り、職務を中断したことを(TSOは)証明できなかった」と指摘した。(c)AFP/Clare BYRNE
・Married man who died having sex on business trip ruled as victim of 'workplace accident'
https://www.mirror.co.uk/news/uk-news/married-man-who-died-having-20016722
(イメージ画像)
https://i2-prod.mirror.co.uk/incoming/article20019677.ece/ALTERNATES/s615b/0_Meung-sur-Loire-village-Loiret-Centre-region-France.jpg
2019年9月13日 7:10 AFP
https://www.afpbb.com/articles/-/3244282?act=all