【オピニオン】中国勢「貿易戦争を好機」に(The Economist)[01/09]

1SQNY ★2019/01/10(木) 18:28:30.72ID:LiahFo0D
・中国勢、貿易戦争を好機に:The Economist

ワイシャツほど「お堅い」印象を与える洋服はあまりない。のりのきいたワイシャツは、派手なデザインがもてはやされた英エリザベス朝様式のひだ襟に代わって、ビクトリア朝の質実剛健さを象徴するものとなった。そして銀行員や日本のサラリーマン、書類を次から次へと処理し、部下をあごで使うような上昇志向の強い者を象徴してきた。

とはいえ、中国のシャツブランド「派(PYE)」のようなワイシャツの売り方をする店はめったにない。店員は採寸用メジャーではなく計算尺を持ち出してきそうな、つまり製造業を感じさせない雰囲気だ。「パイ」と読むブランド名は「中国語でセンスの良さを意味する漢字の『派』と、同音の数学定数である円周率π(パイ)を組み合わせた」という。同社はワイシャツに「ユークリッド」「ニュートン」といった西洋の数学者や、立ち襟のマオカラーシャツには「祖沖之」「劉徽」などの中国の数学者など、ファッションブランドらしからぬ名を冠している。

■中国国内で生産する体制を維持

パイブランドを所有する以外に、世界的ブランド「ヒューゴ・ボス」「トミー・ヒルフィガー」などのシャツの製造も請け負うこの中国のエスケルグループ(溢達集団)は、シャツのことだけでなく、約5万6000人に上る従業員の経済的地位の向上にも真剣だ。その半数は中国の工場で働いており、繊維・アパレル企業としては珍しく、賃上げと自動化による生産性向上に積極的だ。民間企業のため、儒教的な長期的視野に基づいた経営が可能だ。だが、これは需給が逼迫した労働市場や米中貿易戦争を見据えた冷静な判断ゆえの対応でもある。

人手不足と貿易戦争という逆風を受け、通常なら中国製造業の将来は厳しいと判断しがちだが、他の多くの中国企業もこれを逆手に自社の競争力強化に結びつけようと動いている。

アパレル産業は労働環境が厳しく(特に競争の激しい中国では)、画期的な手法が誕生するといったビジネス的成功例はあまりない。供給網のコスト、納期などの条件も過酷だ。単純作業の繰り返しで、出来高に応じてしか報酬が払われないことも労働者の意欲をそいでいる。

繊維のように柔らかい素材の機械加工は難しい。しかもエスケルが作るシャツは、袖や袖口の縫い付けなど手間のかかる作業が最大で65工程もある。繊維・アパレル企業は人件費が上がるとすぐに、労働力がもっと安いバングラデシュやエチオピアなどに生産を移すのが常だ。だがエスケルは、主に中国で生産する体制を維持しようとしている。

中国の人件費の高騰や離職率の高さ、高齢化に悩まされているのは繊維産業だけではない。電子産業なども同じで、対米貿易戦争と相まって業況は一段と悪化している。日本企業は、中国からの輸出品への米国の追加関税を避けるため、カーラジオなどの自動車部品の生産拠点を中国からメキシコへ移管したと報じられている。

だが米国が対中関税をさらに引き上げても、多くの中国企業は生産の自動化を進めれば競争力を維持できると信じている。中国が2017年に導入した産業用ロボット数は前年比59%増の13万8000台に上った。これは米国と欧州の導入数の合計を上回る。中国は米トランプ政権の懸念を払拭しようと、米国が警戒するハイテク産業育成策「中国製造2025」の追求をかつてほど声高に主張しないが、既存産業の自動化支援には惜しみなく資金を投じており、中国のロボット革命の動きが止まることはないだろう。

中国南部の珠江デルタ地域に属する広東省仏山市にあるエスケル最大の工場を訪れると、一般的に自動化が難しいとされるアパレル業界でもロボット化が進んでいることが分かる。ピンク色の帽子を被った何百人もの労働者が座って作業している様子は圧巻だ。だが、それでも機械の数の方が多い。生産ラインでは、ロボットが襟先がきれいな鋭角になるように、細かいのり代部分を切断したり袖口の折り返し部分を次々に裁断したりする。米衣料品チェーン大手ギャップ傘下のブランド「バナナ・リパブリック」向け商品に、「バナナ」と書かれた部分を必ず上にして小さな真珠色のボタンを取り付ける緻密な作業も機械がこなしている。軍事機器から転用したイスラエル製の人工知能(AI)搭載カメラにより、生地に傷などがないかという最も退屈な検品作業も自動化している。

>>2

2019/1/9 2:00 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39701340X00C19A1TCR000/

2SQNY ★2019/01/10(木) 18:28:48.39ID:LiahFo0D
■生産規模の大きさで絶えざるコスト削減を実現

中国では06年以降、平均月給が4500元(約7万円)と3倍に跳ね上がった。エスケルでは労働者を一部解雇したが、生産性が改善したおかげで、利益は安定している。工場の従業員は当初、英産業革命時代の「ラッダイト運動」と称して自動織機を敵視し、次々に破壊した労働者のような反応を示したが、今では機械化を手助けするようになっている。同社の経営幹部らは冗談交じりに、従業員自身が楽をしたいという怠け心から協力しているのだと話す。

例えば21歳の時から同工場で働き、今は黒いワンピースに身を包み、実用的な靴を履いて現場監督を務める「ヤン姉さん」を見ればいい。彼女は手で縫った多くの粗悪品とも呼べる品質に懸念を募らせ、いい縫製ができるよう会社のエンジニアらに協力してきた。現在は上級管理職であり、チーフエンジニアの「ミン兄さん」と複数の特許技術を開発した実績を認められている。

同社の幹部ツァン・イー氏は、技術にも詳しい女性縫製担当者らは厳密にはもはや「ブルーカラー」でもなく、「ホワイトカラー」でもないと言う。「(ブルーとホワイトが混ざった)いわばチェックかストライプ」の従業員だと説明する。

生産の自動化は、エスケルが貿易戦争を乗り切る助けにもなりそうだ。楊敏徳会長は実際、米中摩擦を機に自社の競争力を強化しようと一段と力を入れている。同社が中国南部の風光明媚(めいび)な地として知られる広西チワン族自治区桂林市に20億元を投じて建てた新工場の紡績工程は、その最先端技術が外部に漏れないようにすべく、訪問者はその部分を見学することができない。今のところエスケルの製品は米国の追加関税の対象から外れている。だが米国の取引先は神経質になっており、必要ならば一部の生産をモーリシャスなどに移管し、代わりに別の生産ラインを中国に戻す可能性もあるという。

だが、2つの理由から企業が中国で生産を続ける可能性は高い。まずはその市場規模の大きさだ。米ハーバード・ビジネス・スクールのウィリー・シー教授は、中国で生産すれば、その生産規模の大きさゆえに様々な新しい生産方式を実践し、それらを洗練させていくことができるため、絶えざるコスト削減を実現できると指摘する。もう一つの理由は、ロボットの技術力の高さだ。シー氏によると、中国では既に機械化に関するノウハウを豊富に蓄積しており、ハイテクを駆使した車の自動変速機など、以前なら開発に一世代かかった製品でも今はすぐに開発できるようになっているという。

こうした現実は、対米貿易戦争で中国製造業の失速が懸念される中、留意しておく必要がある。エスケルを見る限り、中国企業は今回の逆境にめげるどころか、むしろさらなる効率化を推し進める好機と捉える可能性がある。長い目で見れば、そうした動きは中国経済全体としての強靱(きょうじん)さを高めていくことになるだろう。

3七つの海の名無しさん2019/01/10(木) 18:48:09.65ID:U0RT7y13
日本も早く中国に南洋諸島を献上しておかないと
この勝負、中国が勝つよ

4七つの海の名無しさん2019/01/10(木) 21:01:28.80ID:TcwlX1Id
>>3

南洋諸島って今の北マリアナ諸島・パラオ・マーシャル諸島・ミクロネシア連邦に相当する地域なんだけど
戦前は持ってたけど今はもちろん持ってないよ?

5七つの海の名無しさん2019/01/10(木) 21:14:03.25ID:sSSyucVB
効いてる効いてる

6七つの海の名無しさん2019/01/11(金) 18:46:18.04ID:jvqrwzYa
ファーウエイやられたからもうパクれないよ。

7七つの海の名無しさん2019/01/27(日) 08:19:27.40ID:9dcqbwK6
一方、日本は外国人労働者を増やして生産性改善を阻害しています。

8七つの海の名無しさん2019/01/27(日) 08:35:35.65ID:QBjN9GNo
これは中国が苦しんでるという証拠
去年、中国企業は500万社以上が倒産した

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