【11月10日 時事通信社】第1次大戦の激戦地であるベルギー西部の都市イーペルで9日、被爆の実態を伝える「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」が始まった。イーペルは第1次大戦中、近代的な化学兵器が史上初めて大規模に使われた毒ガス戦の舞台となった場所。大量破壊兵器の非人道性や廃絶を共に世界に訴える。
原爆展は、11日で第1次大戦終結から100年を迎えるのに合わせて開かれた。開会式に出席した広島平和記念資料館の志賀賢治館長は、「科学技術の戦争への使われ方の進化の早さや、決して安易に使うべきでないということを感じ取ってもらえる」とイーペル開催の意義を語った。
会場には、被爆の様子を伝える写真パネル30点や学徒動員の遺品などを展示。被爆者が自らの体験を伝える「語り部」の催しも今後実施する。
トランプ米大統領が中距離核戦力（INF）全廃条約の破棄意向を示すなど核廃絶への道のりは険しいが、イーペルのデュルネ市長は開会式で「イーペルは平和の都市として広島、長崎両市との協力を続け、核軍縮に取り組みたい」と強調した。
海外での「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」は今回で19カ国49都市、延べ57回目となる。(c)時事通信社
(場所)
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2018年11月10日 9:09 AFP
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