絶滅危機のコアラを救え、世界初のゲノム解読
http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye3462366.htm

 オーストラリアではコアラの数が、干ばつや病気などの影響で今、著しく減少しています。こうした中、現地の研究者らが、DNAサンプルからコアラの全ての遺伝情報=ゲノムの解読に世界で初めて成功し、コアラ保護のカギになるのではないかと期待が高まっています。

 オーストラリア南東部では、およそ50年ぶりの記録的な干ばつが続いています。極度の乾燥による森林火災を防ぐため、木の伐採を進めた結果、コアラの餌となるユーカリが不足し、多くのコアラが餓死する事態となっています。

 シドニー郊外の動物公園で20年以上コアラの飼育に携わる専門家は、さらに新たな問題が起きていると指摘します。

 「昔は毛皮が目的の乱獲でコアラの数は激減しましたが、今は都市化や病気などがコアラを脅かしています」(コアラ飼育専門家のチャド・ステイプルさん)

 「こちらは4歳のオスのアーチャー君です。とてもかわいいんですけども、実は今、オーストラリアで原因不明の感染症がコアラに蔓延しているといいます」(記者)

 かつてオーストラリア全土に数百万頭いたという野生のコアラですが、現在その数は9万頭以下に落ち込んでいるとみられ、オーストラリア政府は、一部の地域でコアラを絶滅危惧種に指定しています。