【6月6日 時事通信社】国際シンクタンク経済平和研究所(本部シドニー)は6日、
各国の平和の度合いを数値化した2018年版の「世界平和度指数(GPI)」を発表した。
国別トップはアイスランドで、08年以降ほぼ一貫して首位を維持。
一方、テロや紛争の激化などで全世界の平和度は「過去10年で最低」となった。

 対象は163カ国・地域で、治安状況や政情、国内総生産(GDP)に占める軍事支出など23項目を基に算出した。
アイスランドに続いたのはニュージーランドやオーストリア。日本はシンガポールに次ぐ9位。
最下位は内戦が続くシリアで、アフガニスタンや南スーダンが続いた。米国は121位、北朝鮮は150位だった。

 分析によれば、17年に世界で起きた暴力による経済的損失は14兆8000億ドル(約1630兆円)で、
1人当たり2000ドル近くを失った計算。同研究所のスティーブ・キルリー会長はロイター通信に対し、
「主に中東と北アフリカでの紛争や周辺地域への影響により、世界の平和度は過去10年で徐々に低下した」と指摘。
「平和は豊かさと一体化している」とし、平和と安定がもたらす経済的利点を強調した。(c)時事通信社

http://www.afpbb.com/articles/-/3177520