ドゥテルテ大統領はボラカイ島の汚染が半年内に解決しなければ「島を閉鎖」と表明

世界的に有名なビーチリゾートであるビサヤ地方ボラカイ島で水質汚濁が進んでいる問題で、ドゥテルテ大統領は9日、シマツ環境天然資源長官に汚染解消を命じたことを明らかにし、問題が半年以内に解決しなければ、島を「閉鎖する」と表明した。ミンダナオ地方ダバオ市でのビジネス会合で語った。

 大統領は、自身が同島を訪れた際、海岸から20メートルの所にごみが見えたと話し、ボラカイの現状は「汚水溜めだ」と怒りを露わにした。

 「それでも水に入ると臭った。(このままでは)フィリピンの環境が破壊され、破局がもたらされる」と強く警告。問題が解決されなければ「外国人が寄りつかなくなる日がやってくる。帰りの飛行機に乗ったら、トイレと座席を行ったり来たりすることになるから」と述べた。

 「閉鎖」にどれだけの現実性があるか不明だが、シマツ長官は5日の閣議で、大統領がボラカイ島の環境問題に対処する行政命令に「原則的に同意した」と述べていた。大統領は長官に半年以内の報告を求めたという。

 パナイ島の北西沖に浮かぶ長さ7キロほどの細長い形をしたボラカイ島は、白い砂浜で知られるが、秘境から観光地へと発展する中で汚染が顕在化。観光インフラ企業経済区庁(TIEZA)によると、下水道が整備されていない地域ではホテルや住宅から汚水が海に垂れ流され、藻の大量発生などが問題となってきた。(米元文秋)

まにら新聞
http://manila-shimbun.com/category/society/news235862.html
http://manila-shimbun.com/image.php?file=235862l.jpg&;pass=4c10ab17d695711abad333c1826e7743