米国務省のナウアート報道官は5日、シリア政府軍が北部イドリブ県で化学兵器の塩素ガスを使用したと非難する声明を発表した。
声明は化学兵器使用が「この1カ月間で6度目だ」と強調。
トランプ政権は2017年4月、シリア政府軍が猛毒の神経ガスであるサリンを使用したとして巡航ミサイルで空爆した経緯がある。
今回も、武力攻撃の可能性を示唆しつつ、アサド政権への圧力を強めている。

 現地からの報道によると、4日夜にイドリブ県サラキブ市で塩素ガスによる攻撃があり、
6〜11人が呼吸困難などのため治療を受けた。シリア政府軍は1月以後、首都ダマスカス近郊でも少なくとも2回、
塩素ガスを使った攻撃をしたとされる。

 マティス米国防長官は今月2日、
NGOなどの情報をもとに「シリアで(猛毒の神経ガス)サリンが使用されたという未確認情報がある」と述べ、
確認を急いでいると強調。さらに、昨春にサリンが使用された際に「我々がどのように反応したかを見たはずだ」と述べ、
アサド政権に警告していた。4日の塩素ガス使用が事実ならば、米国の警告を軽視した形になる。

 シリア政府軍による化学兵器使用をめぐっては、
国連と化学兵器禁止機関(OPCW、本部・オランダ)が共同調査で実態解明に当たっていた。しかし昨年11月、
アサド政権を支持するロシアが国連安全保障理事会で拒否権を行使したため、共同調査活動が期限切れとなっている。
米国は「ロシアが十分に責任を果たしていない」(ナウアート氏)と批判を続けている。

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毎日新聞
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