大学生が実家に帰るために飛行機に搭乗しようとしたところ、
航空会社から「精神的支え」であったハムスターの同乗を断られ、
空港のトイレにハムスターを流さざるを得ない事態に追い込まれました。

Student says Spirit Air told her to flush hamster down toilet | Miami Herald
http://www.miamiherald.com/news/local/community/miami-dade/article198971069.html

時に医師は患者に対してメリットがあると判断すれば、ペットとして動物を飼うことを推奨します。
Emotional support animal(精神的支えとしての動物/ESA)と呼ばれる動物は猫や犬が多いのですが、
大学生のBelen Aldecoseaさんの場合はハムスターでした。

写真に写っているのがハムスターの「ペブルス」とAldecoseaさん。
https://i.gzn.jp/img/2018/02/09/flush-hamster-toilet/001_m.jpg

2017年11月、大学から実家に帰省しようとしたAldecoseaさんはペブルスを同行させる必要があることから、
事前にスピリット航空に「ハムスターの同乗は可能か?」ということを電話で2度にわたって確認したとのこと。
空港に連れていきチェックインを行う時にも「ESAとして問題ない」と確認され、
手荷物の1つとして認められるサイズの小さなケージに入れられた状態でチェックインすることができました。

しかし、複数回の確認を行ったにも関わらず、保安検査に向かっていたAldecoseaさんは職員に呼び止められました。
そして、ハムスターの同乗は許可されていないことを告げられたとのこと。

突然ペブルスを連れていけないと告げられたAldecoseaさんは、何時間にもわたって解決策を模索しました。
しかし、6つのレンタカー会社に電話しましたがホリデーシーズンで借りられる車はなく、
バスであれば目的地に到着するために何時間もかかってしまうという状態でした。
友人に預けようにも距離的に難しく預けることができなかったそうです。
さらに、Aldecoseaさんは実家に帰って医療的な問題に対処する必要があったため、
帰省を止めることもできずパニックに陥ったそうです。

Aldecoseaさんによると、どうすべきか悩んでいる時にスピリット航空の職員が「トイレに流す」という方法を提案したとのこと。
そして、外に逃がして寒い中、恐怖におびえるペブルスが車にひかれて死ぬよりはマシと判断して空港のトイレに流したそうです。
Aldecoseaさんは当時の状況について「彼女はおびえていたし、私もおびえていました。
彼女をトイレに流そうとすることは恐ろしいことでした」と語っています。

スピリット航空は、職員が誤ってハムスターの搭乗を許可したことを認めていますが、
「トイレに流す」という方法を示したという内容については否定しています。

2016年から2017年にかけてアメリカではESAと共に登場する乗客が40%も増加し、
航空機にペットを搭乗させることは、近年、アメリカにおいて議論の的となっています。
そのため2018年になって動物との搭乗について厳格な規則を設けた航空会社も。
過去にはESAとしてクジャクを同乗させようとした乗客もいたそうですが、
運輸保安庁はハムスターの同乗については「問題ない」という見解を示しています。
「X線検査の時はカゴからだし、手に持った状態で金属探知機を通過してもらえば、
ハムスターが放射線の影響を受けることもありません」と運輸保安庁の広報であるSari Koshetzさんは語っています。
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バリー大学に通うAldecoseaさんは、
2017年、自分の首にゴルフボール大の痛みを伴うしこりができていることに気づきました。
がんではないかと心配したAldecoseaさんは、秋になり、
精神的に疲労したことから何か気をそらすものが必要だと感じてドワーフハムスターのペブルスを飼いだしたとのこと。
11月になりしこりが良性のものであると判明したそうですが、痛みが残っていたため、
Aldecoseaさんはしこりを除去するために実家に帰省しようとしていたところでした。

GIGAZINE
http://gigazine.net/news/20180209-flush-hamster-toilet/