イタリア中部マルケ州マチェラータで3日午前11時(日本時間同日午後7時)ごろ、
外国籍の6人が走行していた車の中から銃撃を受けた。伊スタンパ紙によると、4人が重傷という。
警察は、同州出身で28歳の男を拘束した。
被害者はいずれもアフリカからの移民で、男が移民を狙って銃撃したとみられる。

 移民の受け入れ問題は3月に行われる総選挙の争点にもなっている。
男は昨年、反移民政策を掲げる政党から地方選挙に立候補したこともあり、
事件の背景に移民排斥や人種差別問題を指摘する声が出ている。

 同紙などによると、男は車で市中心部を移動しながら、通りを歩いている外国人を次々と銃撃した。
男はその後、車を乗り捨てて徒歩で逃走。イタリア国旗を肩にかけ、ファシスト式の敬礼をしたという。
その後、広場にある戦没者記念碑の近くで拘束された。
事件前には知人に「黒人を撃ちに行く」と話し、マチェラータに向かったという。

 マチェラータでは先月下旬、ばらばらにされた18歳のイタリア人女性の遺体が見つかり、
ナイジェリア国籍の男が殺人などの容疑で逮捕された。
3日の銃撃事件があった地区はナイジェリア人容疑者が住んでいた場所で、
男が殺害事件をきっかけに移民に対する差別意識を強め、
無関係な黒人を狙った可能性があるとみて、地元警察が捜査している。

 事件を受けてマチェラータのカランチーニ市長は外出をしないよう呼びかけ、
市内の公共交通機関も一時ストップした。

画像:イタリア中東部マチェラータで3日、銃撃によるけが人を運ぶ救急隊
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180203002810_commL.jpg
地図
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朝日新聞デジタル
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