1月22日に日本で報道された日本人大学生4人がイタリアのベネチアで
ぼったくりの被害にあった事件はスペインでも主要紙が一斉に取り上げた。

筆者はスペインのメディアで報道された内容から見て、日本のメディアの報道内容に幾分か疑問をもっている。
そして、多くの日本人の相手を疑うことをしない、お人好しさを如実に示した具体例だと感じている。

スペイン各紙の報道内容から抜粋して筆者は事件の経緯を追って見た。

事件に巻き込まれた日本の4人の大学生というのはボローニャ大学に留学しているようだ。
ベネチアを訪問してサン・マルコス広場に通じる少し手前のレストラン「Osteria de Luca」で
メニューにフロレンティノスと名付けられた凡そ400グラムのステーキ4皿、魚の揚げ物1皿、赤ワイン2グラス、
それにミネラルウォーターを注文したという。

勘定の段になって出された請求書がなんと1143ユーロ(154000円)となっていた。
スペイン電子紙『El Confidencial』によると、彼らは支払うことに疑問を抱かず、
クレジットカードで支払ったそうだ。しかし、彼らはこれは内心詐欺行為だと判断して請求書をボローニャまで持ち帰り、警察署に訴えたと報じている。

他紙は、支払ったあとに警察に訴えた。別紙は、最寄りの警察署に駆け付けたと報じている。

何れにしても、そのような高額を請求したことに対し、疑問を戴くことなく、
その場で支払うという行為が余りにもお人好し過ぎるということなのである。
4人いるのであるから、支払う前にそのひとりが店から出て警察官を探すことも可能であったはずだ。
或いは、その場で詐欺行為だとして店の側と口論するか、
或いは店内やその周辺に法外な料金を請求されたと触れ回って逆に騒動を起こす行動に出ることも可能であったはずだ。
そうすることによって店側の反応を窺う。
何しろ、不正行為を行っているのは店の方で、お客の方でないからである。

この出来事がイタリア国内でも報道されてから、
北東イタリアの地方紙「Gazzentino」の記者二人がその同じレストランに入り、類似の料理を注文したという。
店のオーナーが出て来て彼らに「記者か」と質問したそうだ。
食べあと彼らに出された請求書はひとり82ユーロだった。即ち、二人で164ユーロ(22140円)を支払った。

イタリアのANSA通信によると、このレストランの経営者は中国人で、
ネットでもそこで食べたお客からの厳しい批判が集まっているという。
ビール2杯で16ユーロ(2160円)をぼったくられたお客はネット上で「即座に閉店させるべきだ」と要求した。

更に別の報道によると、ベネチアでぼったくりを経験させられるのはこのレストランだけではないという。
3人の女性がパスタの料理を注文して350ユーロ(47250円)を支払ったそうだ。
同じく、サン・マルコス広場の近くにあるレストラン「Trattoria Casanova」では、
観光旅行をしていたリューク・タングさん家族に526.50ユーロ(71000円)を請求して来たそうだ。
最初に今日のメニューと言ってエコノミー料金で食べられるセット料理を注文した。
しかし、ボーイは他の料理を色々と薦めたという。
そして、彼らが気づいた時には、テーブルは海産物の料理でいっぱいになっていたそうだ。

このようなことだと、ベネチアの観光産業は廃れると考えて、彼は市長のルイジ・ブルニャーロに手紙を送った。
それには、526.50ユーロも請求されたのは彼らがイタリア語が分からないのを利用されたのだと言った内容を伝えたそうだ。

それに対し、市長からの回答はベネチアの詐欺行為に走るレストランと同じレベルで、次のような回答をして来たというのだ。

画像:日本人大学生を“ボッタクリ”したとされるレストラン
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続く)