16世紀末のタイ国王の言い伝えに疑問を呈したことで、
不敬罪の嫌疑をかけられていたタイの著名な批評家スラック氏(84)について、
当局は17日、「証拠不十分」として訴追しないことを決めた。
識者らから「これで不敬罪になるなら歴史の研究はできない」との懸念が示され、
欧州諸国なども成り行きを注視していた。

 スラック氏は2014年に大学で、
ナレスワン大王がゾウに乗っての戦いでビルマ(現ミャンマー)の王族を打ち負かしたとの逸話について、
疑問を投げかける発言をした。

タイ当局は国王や王妃らへの中傷、侮辱を禁じた不敬罪にあたる疑いがあるとして、
スラック氏から事情を聴くなどしていた。国内外からの批判も強く、訴追は困難と判断したとみられる。

画像:記者団の質問に答えるスラック氏=17日、バンコク
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朝日新聞デジタル
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