オウム真理教による猛毒VX殺人事件などで死刑が確定した元幹部中川智正死刑囚(54)が、
マレーシアで起きた北朝鮮の金正男氏殺害事件に関連し、VXの中毒症状についてマレーシア政府から問い合わせを受けたと、
11日に接見したコロラド州立大名誉教授のアンソニー・トゥー氏(87)が明らかにした。

 アンソニー氏は毒性学の専門家で、地下鉄、松本両サリン事件で日本の警察当局に捜査協力したことで知られる。
中川死刑囚とは2011年から面会を続け、これまでに12回接見している。
 同氏によると、中川死刑囚は国連を通じ、マレーシア政府からVX中毒でどのような症状が起きるかなどについて問い合わせを受けたという。

 教団は1994〜95年、VXによる3件の殺人、殺人未遂事件を起こした。VXが人体に使用された初の事件とされる。
医師だった中川死刑囚は、実行犯らに中毒が起きたときの治療役などとして関与した。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017091100896&;g=soc