「パイロット支援啓発インターフェイスシステム。 貴官がより多くの成果を獲得することで、存在意義を達成する」――機械の塊に感情が宿る。水没した地球に降りた、人型のロボット兵器チェインバーと少年兵士・レドの成長と冒険を描いた『翠星のガルガンティア』。そのチェインバー役を演じたのが杉田智和だった。
地球に降り立ったレドを導くパイロット支援啓発インターフェイスシステムとして。
人間を知り、人間の未来を信じる機械として。
そして、当時まだ十代だったレド役の石川界人を支える相棒として。
杉田智和の存在は、作品の表と裏にわたり、とても大きな役割を果たしていた。
『翠星のガルガンティア』のコンプリートブルーレイボックスの発売を機に、杉田にインタビューを実施。虚淵玄作品に様々な形で関わっている彼に『翠星のガルガンティア』の思い出と、虚淵玄の最新作『OBSOLETE』について、話を聞かせてもらった。
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『翠星のガルガンティア』 Ⓒ オケアノス/「翠星のガルガンティア」製作委員会
トチろうものなら「機械の役なんだからな」とプレッシャーをかけられているような感じがあった
――杉田さんは、虚淵玄さん(シリーズ構成・脚本)の作品にアニメのみならず、特撮などでも関わっていらっしゃいます。『翠星のガルガンティア』にはどんな思い出がありますか?
杉田:『翠星のガルガンティア』は、虚淵さんだけではなく、監督(村田和也)の思想も入っている作品なんですよね。多くのスタッフさんが関わっていて、それを虚淵さんがシリーズ構成、脚本としてまとめているのかなと。みんなであの船(ガルガンティア船団)の雰囲気を作っていて、その世界に入り込んで、いろいろなことを学んでいくのがチェインバー。ヒトじゃないもののほうが、人を深く知っていく。キカイが人の言葉を使って、人間たちと苦難を乗り越えていく。そうして最終話のチェインバーのセリフにたどり着くわけです。
――チェインバー役はオーディションで決まったんですよね?
杉田:オーディションです。音響会社さんから「新作のアニメーションがあるのでオーディションを受けていただけないでしょうか」と連絡をいただきました。最初に「レド役で(受けてほしい)」と来て、「正気ですか?」と一瞬思いました。でも、こういうのはバランスですからね。まわりのキャストとの兼ね合いで決まるものですから。しかも、レド少尉は16歳の少年といっても兵士ですからいわゆる平和な日常生活を送っている16歳とは違うわけで、その経験値も加味しての僕へのオファーなのかなと考えました。でも、実際にオーディションの現場へ行ったら、テスト収録の段階で、違う役を振られたんです。そうやって、いくつか役を試したあとに、最後に渡された役がチェインバーでした。きっと、キャスティングの方向性に迷われていたのかなと思います。
――『翠星のガルガンティア』はオリジナルアニメ作品ですから、きっとキャスティングも試行錯誤があったんでしょうね。
杉田:そこに彗星のごとく現れた石川界人くんが、レド少尉役に決まったんですよ。その後、僕はチェインバー役になりました。
===== 後略 =====
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