人気声優・福山潤と櫻井孝宏が、2000年代を代表するアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』の完全新作映画『コードギアス 復活のルルーシュ』の主人公・ルルーシュ役(福山)、親友のスザク役(櫻井)で引き続き出演している。テレビアニメの放送から12年経てもなお、ファンの熱は衰えず、映画の興行も好調だ。そんな大作『コードギアス』との出会いが、2人のその後のキャリアや考え方にどんな影響を与えたのか、話を聞いてみた。

■今作のルルーシュは背負うものがない“素” 彼を殴るスザクは「損な役割だなと…」

――今回の映画の注目はルルーシュの復活です。テレビアニメの衝撃的なラストで多くのファンを感動させ「やり尽くした」気もします。再びルルーシュが現れるにあたり、役作りや演じる上での困難はありましたか。

【福山】演じにくさはなく、テレビシリーズは喜怒哀楽をやり尽くしていて、「反逆」とタイトルが付くこともあり物事に対して“抗う”ことばかりでした。今回の映画は“抗う”部分は全くなく、純粋に「ナナリーを助けたい」という気持ちを全面に出して演じました。危機的状況や勝てるはずがない相手に挑んできたルルーシュからすれば、今回は背負うものがない状態の彼だったかなと。

 劇中のカレンの台詞で「あんた何か変わった?」と言われるシーンがあるのですが、変わったのではなく、あれが“素”のルルーシュ。ナナリーが命の危険がなく、ちゃんと生活ができているのであれば、彼はこうだったと思います。初めて素の部分を演じられた気がします。テレビシリーズにおいて、「やり尽くした」ではなく「やり残したことはない」の表現が近いですね。

 ――復活したルルーシュと初めて対面するシーンでスザクはいきなり殴ります。

【櫻井】テレビシリーズラストにルルーシュからゼロの役割を引き継ぐことになったスザクですが、僕は損な役回りだと思っていました。あまりに重すぎる。友の遺志を受け継ぎ必死に生きてきた彼の前に、その当人が現れるわけですから、そりゃ衝撃的ですよ。「俺がどんな想いで頑張ってきたかわかっているのか!?」と、そんな怒りが見え隠れしていました。言葉では表現できない色んな感情が爆発した結果、ああいう行動に打って出た。「本当にルルーシュなのか?」と確かめたい気持ちもあったんじゃないでしょうか。この二人らしい激しい再会のシーンでした。

■「代表作ないよね?」悔しさもあった12年前の福山 ルルーシュで得た自身の“色”

――『コードギアス 反逆のルルーシュ』のテレビアニメが放送されてから12年以上が経過します。愛され続ける作品の魅力や当時の思い出を教えてください。

【福山】『コードギアス』シリーズに出演した12年前は、オリジナル作品に関わる機会が多い時期でしたが、大作アニメのプロジェクトに主演で頭から関わったことはなかった。『コードギアス』の作品を世に伝えるため主張もして、悩みも生まれましたね。「次の仕掛けをどうするか」「視聴者をどう驚かせるか」とスタッフ方は、ストーリーの展開や情報が漏れないようにしていたので、演者側も情報が少ない中で緊張感がありました。

 出演する前の僕は代表作がない声優と何度か言われてました。自身が思う代表作はあったのですが、観ている方やクライアントの方々から「福山潤は代表作がないよね」と。カチンと来ていた時期もありましたね(笑)ただ、多くの方に認知された作品が代表作なので、それが正しい反応なのでしょうね。

【櫻井】先輩方の取り組み方が印象的な、上手く言えませんがエネルギッシュな現場でした。その空気に触発されて、キャパオーバーの気合と集中力で臨んでいました。福山君が話していた、情報を漏らさない徹底ぶりは好きですね。今作もルルーシュが登場するかどうか、公開ギリギリまで明かしませんでしたから(笑)これは観客を最大限に楽しませるための演出であり、まさしく「ギアス」という仕掛けでもありあした。スタッフ陣のアイデアと徹底ぶりに感動しましたね。

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