解答編
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牌譜解説は、どちらが流れ論でどちらが合理的判断か、わからないように多少気を使って書きました。
本題の結論から書きます。

牌譜1が流れ論的判断、牌譜2が合理的判断です。

牌譜2から解説します。
十三巡目の9pツモに至るまでに、親の手牌について推理していたことは以下のようなものです。
1. チンイツではない、多分ホンイツ
2.4pはほぼ確実に持っていない
3.しかもドラ西を持っていない可能性がけっこうある
4.残り四枚は暗刻+単騎の形はない。シャンポン
5 つまり残り四枚は2pか9pと字牌のシャンポン。初牌の中か。

まず、7p大明カン。時間をかけたということは、あまり鳴きたい形ではなかったのだろう。
これは指摘していた人もいますが、最終的な親の仕掛けからすると、少なくとも56667778と連続形で持っていた可能性が高い
(実際には8pは6pカンでリンシャンから引いてきた牌でしたが)
ここからカンする意味は何か。
(「中華はカンが大好き」とかそういうことは考慮しません)
麻雀のベーシックなセオリーに則って考えれば、ドラを増やしたい=手牌の得点が足りない、ということです。


親はどの程度の得点が欲しいか。
満貫以下はほとんど無意味です。この局面、4000・4000ツモっても依然としてラスのまま、もう一局やらねばなりません。
また私から12000直撃しても、まだ逆転しません。
三麻とはいえ、そう何度も和了続けることはできません。小上がりで局を重ねると、私とトップ目の逃げ切りのチャンスが増えていくばかりです。
できれば、二位にはなりたいはずで、そうすると目標は18000以上、のはずです。

リーチの権利を放棄してまでカン。それから6p暗カン、新ドラ赤5pを切ってまで3pポン(テンパイを優先したのでしょう)
これらからすると、親もトイトイに決め打ちです。得点的にトイトイが必要なのです。