2021・4・27 朝日新聞大阪版

高齢者のワクチン接種促進には
 主婦 天野 典子(神奈川県44)

 新型コロナワクチンの高齢者向け接種が始まった。ただ、接種会場への移動が難しい人への対応に、多くの自治体が苦慮
しているという。

 例えば自力で歩ける高齢者に対しては、コミュティーバスなどの公共交通を積極的に活用してはいかがだろうか。
ルート上の公共施設や病院を接種会場とし、乗車時に接種券を見せると、乗務員が往復の特別乗車券を渡して運賃が無料となる。
こうすれば接種者の負担を減らせる。

 一方、接種会場での看護師不足については厚生労働省が13日、地方部のみに認めていた看護師の派遣を、ワクチン接種に
限り来年2月末まで全国で認める方針を決めた。各地の要望により応えられるようになる。

 移動が困難な要介護高齢者に関しては、離職した元看護師を各自治体が臨時で雇い、人員を積極的に確保してはどうか。訪問
診療の現場に看護師を複数同行させて、ワクチン接種後も看護師が現場に待機し、接種者の様子を見守る。万が一異変が起き
たらすぐに医師に連絡。訪問診療と並行し多くの人にワクチンを接種できる。感染者が急増する中、自治体は各機関と連携し、
接種を推し進めてほしい。