朝日新聞 大阪版 2021・4・25

同性婚認可に向けて法整備を
高校生 佐藤綾香(広島県 16)

 近年、同性婚制度を求める声が上がってきています。先日、札幌地裁でも「同性婚を認めないのは違憲」との判決が
日本で初めて下されました。全国で多くの声が上がる今、同性婚は法律で認可されるべきです。

 現在の日本社会における同性カップルの立場は非常に不安定です。正式な家族として認められていないため、危篤時に
面会ができない恐れもあるなど、家族として当然の権利を保障されていません。制度がないために権利を受けられない人
がいるのは問題です。政府は解決する義務があります。しかし、政府は同性婚について「現行憲法下では、成立を認める
ことは想定されていない」とし、制度を整備する動きも見られません。けれども、同性カップルが日本に存在するのは事実
であり、「想定されていないから」といって国がその存在を無視するようなことがあってはならないと思います。

 同性婚が法律で認められても、困る人は誰もいません。それどころか同性婚の認可は多様性を重視する社会を後押し
するものとなると私は考えます。だから、政府には一日も早く同性婚認可に向けての法整備を進めてほしいです。