2021年1月11日（月）　朝日新聞名古屋本社　声
別姓家族の絆にも思い寄せて　　　書籍編集者　今井美栄子　（東京都　53）

　「夫婦同姓で絆を守る」という論に違和感を覚えます。自分の姓を捨てたくない人たちに、結婚時
どちらかの姓を選ばせることは、これから築こうとする絆に、しょっぱなからヒビを入れることに
ならないでしょうか。

　2人のどちらかが悲しい思いをしなくてはならない。ならば「女の私が我慢しよう」。社会の無言の
圧力を感じ、仕方なく姓を変えている女性が少なくないことに思いを寄せてほしいです。

　私は別姓を選び事実婚で25年。子どももいます。二つの姓が家族の中で自然にまざり合い、むつまじく
幸せに過ごしてきました。でも、病・死・災害などに直面した時、制度に阻まれて家族と認められず、
引き離されてしまうのではないかと常に不安です。

　自民党の選択的夫婦別姓制度「慎重派」の方々にお願いです。そろそろ正式に結婚させてください。
姓を選ばせることで私たち家族の絆を脅かさないでください。決してあなた方に別姓を強いたりしません
から……。

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　夫婦別姓について書きだすとこの欄がパンクしても足りないので、不充分な記述で誤解されるかも
知れませんが私も少しだけ。

>社会の無言の圧力を感じ、仕方なく姓を変えている女性が少なくない
　ほら、まず問題とすべきは女の方が姓を変えなくてはならない、という社会圧であって、夫婦別姓は
関係ないでしょう？　民法では、夫婦は夫か妻のどちらかの姓にしなければならない、と定めており、
妻が夫の姓に会わせろとは言っていません。法律に社会ーー国民の意識が追い付いていないの
ですよ。まずはそこから変えましょう。

>決してあなた方に別姓を強いたりしませんから……。
　はいはい、「社会の無言の圧力」と投稿者は書いていますが、書いている本人がよくわかっていないね。
もし選択的夫婦別姓制度ができたら、「社会の無言の圧力」によって、同姓にしている夫婦は保守反動だ、
悪だ、となり、本当は同姓がいいという夫婦まで別姓にしなくてはならなくなる可能性を考えましょう。