3月28日(日)朝日新聞東京版朝刊「声」欄

東京五輪の式典演出騒動に思う   カラーセラピスト 稲津由貴(東京都 42)

2016年のリオデジャネイロ五輪の閉会式。次の開催地の東京をPRする映像では、
ドリルで地球をくりぬいて、東京からリオに渡る「スーパーマリオ」の姿があった。
それは日本が「五輪のためなら環境破壊もいとわない」姿勢にも受け取れ、不快だった。
これを機に私は、東京五輪開催反対派になった。

そして今月。東京五輪・パラリンピックの開閉会式の演出を統括する責任者が、
開会式に出演予定だった女性タレントの容姿を侮辱するような演出案を出していた
ことが暴露され、辞任した。この責任者は、先のマリオの演出にも携わっていた。

今回の案には検討段階で反対の声があがったそうだが、リオの演出には異論が
なかったから実施され、続投となったのだろう。しかし世界中が注目する五輪で、
かつ東京大会は「多様性と調和」を掲げている。ちょっとした演出でも、受け手に
どんな印象を与えるかを考えるべきだ。

今回の件以外でも東京大会開催に向けて、問題や不祥事が積み上がり、コロナ禍も
終わっていない。本当にこのまま、今夏に東京大会を開催しても良いのだろうか。
私は今もそうは思っていない。
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飛躍がすごいな。殆どヤクザの因縁付けレベル。