2020年9月6日(日) 朝日新聞名古屋本社 声
朝鮮大学校の「差別」やめよう   無職 桑折勇一 (千葉県 81)

 コロナ禍によって経済的ピンチに陥った学生を助ける「学生支援緊急給付金」制度の対象
から朝鮮大学校だけが外されたままなのは、どうしても差別にしか見えない。文部科学省は
朝鮮大学校が、学校教育法第1条が定める「学校」にはあてはまらない各種学校であることを
理由にしているが、新型コロナウイルスはそんな種別など全く区別なく影響を及ぼす。

 同省ホームページによると、給付金は国公私立大学、短大、高専、専門学校、日本語教育
機関の学生が対象。住民税非課税世帯の学生は20万円、その他は10万円が日本学生支援機構を
通じてもらえる。飲食店の休業でバイト先がなくなった留学生にはことに喜ばれているという。

 差別に見えるのは、8年前にも朝鮮高級学校が全校的な高校無償化から除外されたからだ。
昨年も、幼稚園・保育園無償化について、朝鮮学校系だけが対象から外された。

 朝鮮学校が朝鮮総連の影響下にあり、北朝鮮とのつながりが問題視されているのかもしれない。

 しかし、ことは若者の学びの継続をどうして助けるかだ。文科省はここは広い気持ちに
なれないか。