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(続き)

立憲民主党の枝野幸男代表は3日、甲府市での講演会で5月30日に行われた党首討論
をこう批判した。

「赤と黄色で埋め尽くされている。とにかく聞かれたことに答えない。答えても論点を
ずらして答える」

枝野氏が取り上げたのは「信号無視話法」。東京都の会社員、犬飼淳さん(32)が考案
した。犬飼さんは党首討論での首相答弁を分析。質問にきちんと答えたら「青」、質問
の内容を繰り返したら「黄」、質問と無関係だったら「赤」といった具合に色分けした。

枝野氏の持ち時間19分で、そのうち約12分間を首相の発言が占めた。犬飼さんの
分析では、文字数ベースで「青」は4%にとどまり、「赤」が34%で「黄」が41%。
7割以上は意味のないやりとりになったといえる。

犬飼さんが、この結果を党首討論の翌日にツイッターやブログで公開を始めると、反響
を呼んだ。タレントの松尾貴史さんや立憲の公式ツイッターにリツイートされたほか、
書きこんだブログの閲覧数が6万を超えたという。

犬飼さんは昨春、友人の生活が苦しくなって社会保障制度を調べ、国会審議に関心を
持つようになった。議論がかみ合わない国会のやりとりに驚き、分析しようと思い
立った。その第1段がこの党首討論だった。

犬飼さんは「こうしたことを国民が意識することで、ごまかしの答弁はしづらくなる。
今の一番の問題は国民の無関心。無関心の人でも読みたくなる発信を続けたい」と話す。

(続く)