(>>32の続き)

改憲には対外的な危機感が必要だから、外交はより攻撃的なものになり、緊張は否応なく
増してしまうかもしれない。改憲のための様々な政治工作が溢れ、政府からの使者のような
コメンテーター達が今よりも乱立しテレビを席巻し、危機を煽る印象操作の中に私達の日常が
おかれるように思えてならない。現状がさらに加速するのだとしたら、ネットの一部はより過激に
なり、さらにメディアは情けない者達から順番に委縮していき、多数の人々がそんな空気に
うんざりして半径5メートルの幸福だけを見るようになって政治から距離を置けば、この国を
動かすうねりは一部の熱狂的な者達に委ねられ、日本の社会の空気は未曽有の事態を
迎える可能性がある。

北朝鮮との対立を煽られるだけ煽られた結果の、憎しみに目の色を変えた人々の沸騰は
見たくない。人間は「善」の殻に覆われるとき、躊躇なく内面の攻撃性を解放することは
覚えておいた方がいい。結果改憲のための戦争となれば本末転倒だ。

  (続く)