最近、「90年代は良い時代だった」という声がけっこう聞こえるようになった。主にネット上で。
おそらく比較的若い連中だと思う。
90年代なんてバブル崩壊に始まって、湾岸戦争、阪神淡路大震災、オウム事件、酒鬼薔薇事件、
平成大不況、超就職氷河期、山一證券など多くの金融機関の破綻、大企業も破綻、学級崩壊問題、
和歌山毒カレー事件、少年犯罪増加(しているとマスコミは騒いだが実際には大して増えてなかった)
他にもいろいろ。とにかくこの世の終わりかのような出来事ばかりだった。
90年代に既に大人で当時の世相をしっかり感じ取ることができていた自分は、
少なくともいまの方が90年代よりマシだと言い切れる。

が、そういう連中にいくら「90年代はこうだった」と言っても聞く耳持たない。
認知的不協和とでも言うのか、とにかくそれを認めない。
やはり過去の美化された記憶というものを否定されたくないんだろうな。

こうやって「昔は良かった」という間違った考えが生まれるのかと思う。