統合失調症は、約120人に1人がかかると言われており、それほど珍しい病気ではない。10代後半〜30代で発症する人が多いが、治療を受けない人もかなりいると見られている。

 主に仕事のストレス、対人関係の軋轢(あつれき)、家族の死といったストレスがきっかけで発症する。直後の急性期には幻覚や幻聴、被害妄想のほか、考えがまとまらないといった陽性症状が出る。

 本人は病気であるという認識があまりないのも統合失調症の特徴だ。この時期に自傷行為や家族への暴力などがあれば、入院して治療にあたる。その後、陽性症状がなくなり、抑うつ症状が出てくることが多い。引きこもりがちになり、社会生活にも支障をきたす。