>12 続報

知多信金の融資金詐取、1人否認 名地裁初公判

2013年9月5日 20時07分

 引きこもりの若者の社会復帰を支援する施設の建設をうたい、知多信用金
庫から約1億6千万円を融資金としてだまし取ったとして、詐欺罪に問われ
た名古屋市東区、僧侶岡本智泉被告(45)と、東京都千代田区、映像製作
業八神真樹被告(43)の初公判が5日、名古屋地裁であった。岡本被告は
「だましたことは一切ございません」と起訴内容を否認、八神被告は「間違
いありません」と認めた。

 起訴状によると、両被告は共謀し、2006年6月9日ごろ、愛知県阿久
比町の知多信金を訪れ「引きこもり更生施設を建設したい」と説明。「国や
県から助成金が支給されるので、短期間で返済できる」などとうそを言って
土地購入費と建設費の融資を申し込んだ。助成金申請が県に受理されたとす
る偽の文書を提出して、同年7月と10月、計1億6千万円をだまし取った
とされる。

 岡本被告は「融資を申し込んだのは確かだが、うそは言っていない」と主
張。偽の文書の提出は「記憶にない」と述べた。

 両被告は、引きこもりや不登校の子を支援するNPO法人・みらい創庫
(認可取り消し)の理事。八神被告は「岡本被告に指示され、怒られるのが
怖くてうその文書を作ってしまった」と述べた。

(中日新聞)