>>277
確かに、「熱さ」は他の作品にはない特徴が出ていて個性的ですね。
他の作品の主役が里見浩太朗とかで、あまり「熱さ」とリンクする感じではないので、
断然、松平健や堤大二郎、萩原流行たちの「熱さ」が新鮮に感じました。
各登場人物の個性も十分発揮されていて、特に村田蔵六の淡々とした個性は、
周りの「熱さ」と上手くバランスが取れていたと思います。鶴太郎の名演ですね。

時系列が狂うのは、恐らくエンタメ性を重視した結果なのかもしれませんね。
杉山義法は、歴史的なエピソードを綿密に組立てて構成しているのに対し、
野上龍雄は、ポイントを押さえつつ娯楽性を高めた構成にしているのかなと感じました。
監督の斎藤武市も、高い娯楽性を表現するのが得意な監督ですし。

野上龍雄は、史実に充実な歴史系作品というよりも、娯楽性の高い創作系作品で
抜群の技量を発揮されてきた方だと思いますので、「得意ジャンルの差」みたいなものが
あったのかもしれません。