高山・介護施設５人死傷　状況証拠を積み重ね逮捕　起訴に向け証拠固め（毎日新聞） - Yahoo!ニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190204-00000086-mai-soci

　岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」の入所者5人死傷で、岐阜県警高山署特別捜査本部は発覚から1年半を経て、当時91歳だった横山秀子さんに対する傷害容疑で元介護職員、
小鳥剛（おどりたけし）容疑者（33）を逮捕した。関与を直接的に示す証拠や目撃証言がない中、状況証拠を積み重ねた。他4人の死傷の捜査も進める。

　2017年8月18日に5人の死傷が発覚し県警は短期間に同じ施設で相次いだ不自然さから同23日に特捜本部を設置した。
しかし、入所者からほとんど話が聞けず、2階に設置されていた監視カメラ8台のうち4台分の録画機が故障していた。

　両肋骨（ろっこつ）骨折などで入院した横山さんのケースで、特捜本部は負傷状況について専門家の鑑定や意見を求めながら分析を進めた。
その中で介助などに伴う事故でなく、故意による事件との見方を強めた。

　死傷した5人全員の介助に関わり、死傷発覚後に退職した小鳥容疑者は当初から捜査線上に浮上していた。
監視カメラの解析や職員の勤務状況などから、小鳥容疑者が横山さんの負傷時に1人で介助に当たっていた可能性が高まり、この際に暴行して負傷させたとの疑いを強めていった。

　捜査幹部は捜査に自信を見せる一方、特捜本部自ら直接的な証拠や目撃証言がないと認めている。
小鳥容疑者は発覚後の毎日新聞の取材に、5人死傷への関与を否定した。特捜本部は今後、取り調べとともに、起訴に向けて証拠固めを進める。