NASAが高エネルギー電子の臨時警報発令‐デリンジャー現象に要警戒

 米航空宇宙局(NASA)は太陽の黒点群で最強のXクラスの爆発現象(フレア)を2回観測したと発表した。
 人体への影響はないが、爆発によって噴出したガスが8日午後、地球周辺に到達し、通信障害などが起こる可能性があるという。

 太陽フレアは、太陽の黒点周辺で起こる爆発で、表面のガスが宇宙に放出される。
 このガスが地球を覆う地磁気にぶつかると、磁気が乱れて電子機器などに影響する恐れがある。

 NICTによると、6日午後6時ごろと午後9時ごろ、米国の観測衛星が太陽表面の爆発を捉えた。
 2回目の爆発規模は通常の約1千倍で最大級だという。
 ガスの到達は8日午後3時から9日午前0時ごろと予測している。

 全地球測位システム(GPS)や自動運転技術システム、衛星放送、航空機通信に影響する可能性があり、人工衛星を運用する会社に注意を促している。