南波:
そう考えると、やっぱり音楽面でびっくりすることは以前より減ってきてますよね。

小出:
アイドルの数が増え始めた、それこそ戦国時代の頃って、ここからなにをやっていくのかっていうのをみんなで探っていた感じはあったじゃないですか。
アイドルソングになにを適用していったら面白いのかっていう。
そこでヒャダさんが書いたももクロのアクロバティックな楽曲が生まれたり、極め付きとしてBABYMETALみたいなグループが出てきたり。
いまは横並びに同じ作法の曲が多くて、そういうところにシーンの停滞の匂いを感じてしまう。

南波:
それだけEDM的な作法のフォーマットが強くてわかりやすいっていうことでもあるんだろうけど。

小出:
でも、そのフォーマットを利用して、もしくは反転させたりして、新しい解釈が生まれてもいいんじゃないかなとは思う。
曲展開についてでいうと、サビとかその前後に“オッオー”って歌う展開もめっちゃ増えた。