都合のいい例だけを集めたでたらめな数字を出す方もいますが、開業医は濡れ手に粟で儲かる時代ではありません。
厚生労働省の統計によると開業医の平均収益は、年間約2048万円(H22年)です。
しかしこれから、年金、保険、退職金、設備投資積立金、借入金返済費用(借金は個人の負債であり経費にはなりません),税金などを捻出するため、新規開業医の平均手取りは勤務医を大きく下回るのが現状です。
医師数が、年間2パーセントで増え続けているにもかかわらず、全体の診療所数は横ばい。
個人の新規開業医数を表す個人事業診療所は年々減少していおります。
勤務医が過酷な待遇で働いているのは今では周知ですが、本当に開業医が「楽」で「儲かる」ならこの動向はあり得ないことでしょう。
開業しても多くは生活が苦しいので、勤務医のままでいる医師が増えているのです。
各種統計の数値は、診療報酬改定のために2年に一度は厚労省で全国的な調査を行っているので、はっきりとしたデータが存在するものです。
これは医師にとっては常識的な事実です。
確かに上位数%は豊かかと思います。
しかし、どんな仕事でも上位数%は成功者かと思います。
皆さんの学校や会社は上位数%に入りますか?
皆さんの成績や業績は上位数%に入りますか?
成功した僅かな開業医と言われるのは、医学部→国試合格→研修医→勤務医を経て開業した医師の中で勝ち残った上位数%ですよ。
それが貧しいほうがおかしな社会ではありませんか?