7月に酒に酔って、男性警備員にケガを負わせるなどの不祥事を起こした巨人・山口俊投手(30)が18日、東京・大手町の球団事務所で会見し、
被害者やファンに向けて謝罪した。球団からは今季中の出場停止に加え、罰金、減俸合わせて1億円を超えるとみられる大厳罰処分が下った。なお、
被害者側とはこの日までに示談が成立した。

 黒のスーツにネクタイを締めた山口俊が、会場に姿を見せた。「私の軽率な行動により、このようなことを起こしてしまい本当に申し訳ありません。
今後このようなことが起こらないよう野球人として自分を律してまいります」と会見で計12回、深々と頭を下げた。

 目黒署はこの日、傷害と器物損壊の疑いで、山口俊を書類送検。書類送検容疑は7月11日未明、目黒区の病院で男性警備員に暴行し、全治2週間の打撲を
負わせ、扉を破壊した疑い。酒を飲み、右手をケガして病院を訪れ、受診を巡ってトラブルになったという。

 騒動は同18日に発覚した。予告先発となっていた同日の中日戦の先発を回避。約1週間も球団への報告が遅れたことに、山口俊は
「(暴行などの)認識はありませんでした。自分自身の未熟さ」と説明。約1カ月間の謹慎中はテレビで試合を見ながら「重大なことをしてしまったと、
自問自答するしかなかった」と振り返った。

 被害者と示談が成立したとはいえ、球団は大厳罰を下した。今季終了時までの出場停止に加え、事案の起きた7月11日から8月17日までの罰金、
出場停止期間中の減俸も科された。今季の年俸8000万円と推定されていたが、FA規約第7条が適用され、2億円以上の報酬で、「制裁金」は総額1億円を
超えると思われる。