2016.12.27 14:01 産経

国の「精神保健指定医」取り消し処分は不当と提訴 精神科医の男性

 厚生労働省が10月、全国の精神保健指定医89人の資格を一斉に取り消したことをめぐり、対象となった精神科医の男性が「一方的な基準による行政処分で不当だ」として、
国に処分取り消しを求める訴訟を大阪地裁(山田明裁判長)に起こしたことが27日、分かった。
男性は医療法人の理事長も務めており、「地域の精神医療に多大な影響が出ている」と主張。
判決までの資格取り消し処分の執行停止もあわせて申し立て、山田裁判長は認める決定をした。26日付。

「処分基準は事後的にもうけられ、不合理」

 訴状によると、男性は平成18年6月に指定医資格を取得。
京都府立医科大付属病院に勤めていた今年10月26日、監督下にあった医師が診断や治療に十分に関与していない患者のケースリポートを不正に提出し、
男性も指導医の立場でそのリポートに署名したとして資格を取り消された。