就職して10年が経過し、俺はまだ独身だった。SCのコントローラーとして忙しい日々だった。
そんなある日に被害者名を見て仰天した。佐藤の姉ちゃんだった。休日に出合い頭の交通事故に遭って入院したのだった。
姉ちゃんは男性の車に同乗していて事故に遭ったのだが、その男性とは不倫だったようだ。
病院に面会に行った俺に驚いていたが「お願いだから家族には(不倫のことを)黙っていて」と頼まれ、俺は了解した。
男性の家族とは色々あったようだし、男性とも気まずくなったみたいで別れたのは事故から1年後の示談で教えてもらった。
姉ちゃんも社会人になってから色々あったようだった。一応大手マスコミの社員ながら仕事では干され気味のようだし、男関係もうまくいっていないようだった。
俺はそれをどうしてあげることもできなかったが、一晩だけ食事につきあって愚痴を聞いた。
そのときに俺に「結婚せんとね?」と言いながら姉ちゃんが写メで美しい女性の写真をみせてくれ
「この人とつきおうてみらんね?いい子ばい」と勧めてくれた。
それが縁で俺は結婚した。妻と初めて会うときは佐藤の姉ちゃんが妻を連れてきてくれ、
「この子はね、私がチンコをさすったら射精したんよ」というので仰天したが、妻はゲラゲラ笑って、
「この人ですかあ!前から言ってましたよね!」と俺を指さした。だから妻の第一印象は悪い。
佐藤の姉ちゃんは前々から俺のチンコをしごいて射精させた話をネタにしていたようだった。
だがそういうあけすけな暴露話で俺たちは打ち解けることができた。結果今に至っている。