弓は何年もかけてキチンと訓練して初めて使いこなせる武器だからな
弓が使えるのは武士の誉れで、当時一般的な農民兵との明確な違い
中世日本とイギリスだけクロスボウ(弩)が普及しなかったが、逆に言えば日本とイギリス以外は
大規模な熟練弓兵の育成が出来なかったとも言える

熟練弓兵とクロスボウでは圧倒的に弓の発射速度が高く、射撃戦となった場合殆ど長弓兵が圧倒する
スロイスの海戦では純粋な射撃戦となった序盤でイングランド弓兵がフランスのクロスボウ部隊をボッコボコにして
そのまま優勢だったフランス艦隊が壊滅

フランスはこの敗戦を持っても長弓兵を本気で育成出来なかったので、6年後のクルシーの戦いでは
イングランドの3倍以上の兵力を集めたにも係わらず、エドワード黒太子要するイングランド長弓部隊にまたしてもボッコボコにされて
軍の半数近くを失い、アランソン伯シャルル2世、ボヘミア王ヨハン(神聖ローマ皇帝の父)、フランドル伯ルイ1世、ロレーヌ公ルドルフ等多数の大物貴族と王族が戦死
更に最高指揮官であるフランス王フィリップ6世まで負傷するという大敗北を喫した