マッチ製造の最大手 撤退へ

「桃」などの絵がデザインされたマッチ箱で知られる家庭向けマッチ製造の最大手「兼松日産農林」は、
使い捨てライターの普及などで需要が落ち込んでいるため、マッチの製造から撤退することになりました。
兼松日産農林は、年間でおよそ10億本のマッチを製造する、家庭向けマッチ製造の国内最大手で、
「桃」や「つばめ」などの絵がデザインされたマッチ箱で知られています。

明治38年に設立された兵庫県淡路市のマッチ工場を昭和14年にほかの会社から引き継ぎ、
ピーク時には15億円を売り上げていましたが、使い捨てライターや自動点火コンロの普及で需要が大きく減少し、
ことし3月期では売り上げは1億8000万円程度まで落ち込んでいました。
さらに生産設備の老朽化で安定的な供給が難しくなったとして、来年3月に淡路市の工場を閉鎖し、マッチの製造から撤退することになりました。
マッチの製造は、兵庫県姫路市にある別の会社の工場で引き継ぎ、
工場の従業員は、ほかの部署への配置転換などを検討するとしています。
この会社では「長い間、消費者に支持され、マッチの火を消したくないという思いでやってきたが、
新しい機械の投入が行えるような市場環境ではなく、しかたなく撤退を決断した」と話しています
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160928/k10010709601000.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160928/K10010709601_1609281432_1609281446_01_02.jpg