>>659続き)
1.夢を追う時にのしかかる2つの問題
夢を追う過程で、必ずと言っていいほど直面する課題が2つあるそうです。
通常は学校で教えてもらうことの無い、「お金と広告」についてです。
「お金」というのは活動資金。
夢を追うにもお金がかかりますので資金を調達するのは至上の命題といえます。
「広告」というのは自分や自分の作品を知ってもらうこと。いわば集客。

えんとつ町プペルという西野氏が描いた絵本がかなりの発行部数になっているそうです。
この絵本は西野氏の4作目の絵本なのですが、それまでの3作分の絵本は3〜4年かけて描いても、
3万部程しか売れなかったそうです。
「作品がお客さんに届かなければ、何も存在していないと同じ」と考え、作品をお客さんに
届けるための「導線」までをキッチリデザインするところまでやって、初めて「作品作り」
と言えると「作る」ことを再定義しました。

そして西野氏は自分自身どういう作品を買っているか?を考えてみたそうです。
そこで生活に必要なものは買うが生活に必要でないものは買わないことに気づきます。
しかし「お土産」は生活に必要でないのに買ってしまうのでした。
シンガポールでマーライオンの置き物を、観光地でペナントという布切れを、広島でちょうちんを、
買ってしまうのでした。
なぜか?
お土産は、その時の楽しかった体験を思い出す装置として買うのです。

じゃあ絵本もお土産にしてしまおう。
そこで眠っていた絵本の原画を使って原画展を開催し、出口で絵本を売るという作戦に出ました。
「体験」の後に「お土産」を売る。なんと鉄板な売り方でしょうか。
しかしこの”つい買ってしまう購買心理”に気付いたのは西野氏はすごいというほか無いです。