──現在は“ちょっとだけ欲しい”と思った装備がドロップした場合でも、あえてGREEDをせずPASSを選択しています。なぜなら、この後に本命のアイテムがドロップしてNEEDを選択する機会が訪れるかもしれないからです。

吉田 それもそうですが、「あ、こちらの防具が欲しい!」とGREEDしたとしても、別の人がNEEDしていれば、そもそもロットに参加すらできません。そこが明確に違うところです。
しかもいまの状態を維持し続けると、アイテムレベルが低めのジョブで参加しづらいままになってしまいます。
……じつは僕は、ジョブが増えたことで意中の装備がドロップしづらくなっている点が最大の問題と考えています。そういう現状も踏まえると、複数の報酬に網を張りながらプレイできたほうがいいのではないのかなと。
1週間にひとつだけ取得できるルールのもとでは、こちらのほうが報酬を獲得するチャンスは増えるのかな、と考えたのです。

──コンテンツに入る前に、欲しい装備の候補をいくつか思い浮かべられるぶん、GREEDに限定するメリットのほうが大きいと。

吉田 はい。“これはこれでいいや”という意識がより働きやすくなるはずです。
8人全員がひとつの装備にロットする機会はほぼないうえに、報酬を獲得できたプレイヤーはそれ以降ロットインが行えないので、ほかのメンバーからすると入手できるチャンスはそのぶん増えます。
“欲しいものが1週間にひとつだけ手に入る”という意味では、GREED限定ルールのほうが早く装備が揃うのではないのかなと。

──いまの時点では、アライアンスレイドにタンクで参加すると比較的すぐにNEEDで装備が手に入りますが、キャスターで挑んだ場合、ライバルが多いこともあってなかなか報酬が獲得できません。そう考えると、確かにタンクは取れ過ぎかなと思っていました。

吉田 報酬を取得したタンクがコンテンツに入って来なくなるよりは、若干周回が必要になるものの、さまざまな装備にGREEDできるチャンスを増やしたほうが、結果的にすべてのロールがきれいに回転するのではないのかと思っています。
とはいえ、今回の新ルールは現時点では机上の空論なので、あくまでも今回はお試しです。現実にそぐわないのであれば、もとに戻します。
いずれにせよ、これまで1回も試していない施策ですし、今後長く使うシステムでもあるので、論争に決着をつけるために一度試させていただきたいです。