――先日発表された『FFXIV』専用アプリ“FFXIV COMPANION”も大きな柱になると予想されます。このアプリを配信する一番の目的を教えてください。

吉田:
現代人のみなさんは、非常に忙しい毎日を送っています。
そんな時間が少ない状況で、“何をするにしても、PS4やPCを立ち上げないとゲームにアクセスできない”という状況を打破したいという考えがありました。
また、出張先や帰省先などでゲームにアクセスできないタイミングでも、ゲーム内コミュニティと繋がりたい、移動先でも自分のキャラクターを操作したいというニーズもあるはずです。
“FFXIV COMPANION”では、1日という時間をうまく使ってもらおうというのがコンセプトで、それらを解決するアプリを目指しました。
つまり、アイテムやリテイナーの整理、マーケットのチェックなどはアプリでできるようにしておいて、

“ゲームにログインしたときは、すぐコンテンツを遊ぶことに集中できるような状況を作る”

ことが、大きな目的になります。
今言った部分は、すべて無料でできる要素にしました。
僕らとしては、できるだけ利便性を高めて、スマートフォンを持っている『FFXIV』プレイヤーのうち8〜10割の人にダウンロードしてほしいと考えています。

――実際に配信はいつ頃を予定していますか?

吉田:
Androidには数多くの機種が存在していて、それらに不具合が出ないか1つずつチェックしている状況です。
配信日は決めたので、あとはそれとの戦いしだいですね。

――現時点ではバトル以外の下準備が行えるとのことですが、今後もさらに機能を拡張していく予定はありますか?

吉田:
もちろん、その予定です。例えば、リテイナーベンチャーをアプリから依頼できたり、冒険者小隊に対するダンジョン攻略以外の指示を出せたりなどを考えています。
ほかには、あらかじめ作り置きしておいたアイテムを納品するだけなら可能ではないかと話もしていました。
マーケットにアクセスして、作り置きしておいたアイテムを随時出品できるということができれば、ゲーム内で製作・採集に集中できますし。

――こう聞くだけでも、できることの多さに驚きます。それだけに開発は難しかったのでは?

吉田:
じつは、そのために1回作ったものを全部捨てて作り直しています。
ゲーム内でできないことをできるようにしないと、利便性は上がらないかなと。
アプリ内では、プレイヤーキャラクターのデータベースに直接アクセスして制御しています。
そのため、かなりの開発コストがかかってしまいました(苦笑)。