0001坊主 ★
2018/09/24(月) 23:25:42.73ID:CAP_USERhttps://dol.ismcdn.jp/mwimgs/c/4/-/img_c41238d2929ffe3bdebf394bb12650c241700.jpg
地元漁師から譲り受けた魚や、職員が釣った魚も。季節ごとに新たな出合いがある
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跳び箱を改造してつくられた水槽
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屋外の25mプールには、ウミガメやサメなど海の生き物が悠然と泳ぐ
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廃校を活用した水族館・むろと廃校水族館(高知県・室戸市)が人気を集めている。オープンから3ヵ月半で、来館者は6万人を超えた。いかにして日本初の廃校水族館が誕生したのか、そのオープン秘話に迫った。(清談社 真島加代)
■小学校の25メートルプールにウミガメとサメ!?
小学校の屋外プールを優雅に泳ぐサメやウミガメの映像がネットで話題になったのは4月下旬のこと。異世界に足を踏み入れたような不思議な風景が楽しめるのが、高知県室戸市岬町にある「むろと廃校水族館」だ(Twitterアカウントはこちら)。
むろと廃校水族館は、その名の通り廃校舎を利用した水族館。児童減少にともない、2001年に閉校し、2005年に廃校になった椎名小学校が、13年の時を経て2018年に水族館として生まれ変わったのだ。
「われわれが想像していたよりも多くの来館者が訪れています。子どもは純粋に生き物に喜び、大人は懐かしさを感じていますね。キャッチコピーの『いつでも参観日』には、廃校に再び子どもたちの笑顔と声が戻ってきてほしい、老若男女が気軽に訪問できる、ハードルが低い場所になってほしいという、2つの想いが込められています」
そう話すのは、むろと廃校水族館の若月元樹館長。同館には現在、約50種1000匹以上の海の生き物が飼育・展示されている。そのすべてが室戸産の生き物たちだという。
「地元の漁師さんたちからいただいた、定置網漁でかかった生き物や、職員が釣ってきた魚を展示しています。一般的な水族館では、展示魚種を決めてから水槽やスペースを用意するのですが、当館では獲れた魚に合わせて水槽を準備する流れになっているのも特徴のひとつです」
■イルカやシャチがいない水族館 シマアジやブリが人気者に
同館の水槽は、ウミガメがいる屋外プールだけではない。長い廊下に沿うように設置された水槽や、校舎の手洗い場には“なまこ”や“巻き貝”に手で触ることができる「タッチプール」、跳び箱を改造した水槽などユニークな展示が並んでいる。
「人気の展示はコレと、ひとつに絞れないほど、みなさんそれぞれに館内を楽しんでいます。意外だったのは『教室』に人気が集まっていること。机やイス、教壇がそのまま置かれていて、大人は懐かしさを感じてイスに座って写真を撮ったりして楽しんでいるのですが、普段から教室を使っているはずの中学生も同じように遊んでいるのには驚きましたね」
大人気の教室のほかにも、理科の実験器具や雨の日に貸し出される「黄色い傘」の設置など、来館者を楽しませてくれるさまざまな工夫も同館の特徴のひとつだ。
一般的な水族館では、イルカやシャチなど、いわゆる“アイドル”の存在が集客につながるケースが多い。しかし、むろと廃校水族館には、こうしたアイドルがいないことが魅力につながっているのでは、と若月館長は話す。
「費用面から考えても、アイドルを飼育するのは難しいという現実もあります。しかし、そのおかげでシマアジやブリ、イシダイなど、ほかの水族館では脇役になってしまう魚たちが主役になり、じっくり観察できる場所になっていますね」
地元の定置網漁で獲れる魚は、季節や日によっても魚種が異なるという。訪れる日、季節ごとに新たな出合いがあるのも、むろと廃校水族館の魅力のひとつなのだ。
■意外なきっかけでプロジェクトが誕生した
夏休みになって、さらに来場者数を増やしている「むろと廃校水族館」は、廃校活用の成功事例となりつつある、同館のプロジェクトが動き出したのは4年前。若月館長が所属し、むろと廃校水族館の指定管理者となっているNPO法人「日本ウミガメ協議会」のアイデアがもとになっているそう。
ダイヤモンド・オンライン 2018.9.24
https://diamond.jp/articles/-/180300