9月30日に廃止される茨城交通の大洗駅-新鉾田駅の路線バス=大洗駅
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鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の大洗駅と新鉾田駅を結ぶ茨城交通の路線バスが、利用者数が低迷しているとして9月30日に廃止される。2009年に一度廃止されたが、国、県、鉾田市、大洗町が運行経費の一部を負担して15年12月14日に復活した路線で、2年9カ月で再び役割を終える。

大洗鹿島線は内陸側の集落を結ぶが、路線バスは太平洋側の国道51号沿いを主に走る。新鉾田駅行きが4便、大洗駅行きが5便と1日合計9便が運行されている。

大洗町まちづくり推進課によると、町立南小の児童約40人が登校時に利用しているため、町は循環バス「海遊号」のダイヤを10月1日に改正し、朝1便を増やして対応する。

鉾田市によると、利用促進として、沿線学校の新入学生にお試し乗車券やパンフレットの配布、定期券の出張販売を実施したが利用者数は低迷。16年10月から1年間の利用実績は年間1万5487人で1便当たり4・8人だった。運行開始時の目標だった年間利用者2万人の達成は困難な状況だった。

バス廃止で公共交通機関の空白地帯が広がることから、市まちづくり推進課は「市民の移動手段の確保に向けて検討を重ねたい」と説明している。(清水英彦)

茨城新聞 2018年9月12日(水)
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