安土桃山時代の武将・真田幸村を慰霊する伝統行事「幸村祭」が5日、大阪市天王寺区の安居神社で執り行われた。氏子や歴史愛好家らが参拝し、歴史に名を刻む名将に思いをはせていた。

 同神社は、大坂夏の陣の終盤「天王寺口の戦い」で奮闘した幸村最期の地とされ、慰霊祭を毎年手掛けている。

 神事では、中島一熈宮司が祝詞を奏上。氏子や、幸村の故郷・長野県上田市の関係者らが参列し、座像前に玉串をささげた。

 境内では、市民団体「大阪城鉄砲隊」の関係者が、当時の武具などを展示。使い方や幸村の生涯についての解説も行い、熱心なファンらと質疑応答で盛り上がる場面も見られた。

 上田市の殺陣サークルによる芝居も披露され、迫力のある立ち回りに参拝者らは魅了されていた。

 中島宮司は「戦は今でも世界各地で続いている。なくなってほしいとの思いを込めて今後も祭りを続けていければ」と話していた。



大阪日日新聞 2018年5月6日
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/180506/20180506021.html