“丹波篠山市”に変更…意見交換会で激論
（兵庫県）
市の名称を“丹波篠山市”に変更するかどうか、議論が続く兵庫県篠山市。２８日、住民が参加した意見交換会が行われたが、賛成派と反対派の意見は真っ向から対立した。篠山市で行われた市の名称変更に関する住民参加の意見交換会では、
「市の名前は、兵庫県篠山市でいいんですよ、これが一番すっきりして…」「子どもたちに伝えていきたいと思うからこそ、そのためには、市名を変更するしかない」などの意見が出た。そもそも、市が名称の変更を検討している理由というのが…。
城下町として栄え、いまは、のどかな街並みが広がる篠山市。しかし、１４年前、隣で６つの町が合併し、「丹波市」が誕生すると、丹波栗など篠山市の特産品が、隣の丹波市で作られていると勘違いする人が続出したという。
そこで、篠山市は、丹波を印象付けようと“丹波篠山市”への名称変更を検討。名称を変えた場合、「５２億円以上の経済波及効果がある」との試算を発表するなど、市側は、“鼻息が荒い”。
こうした状況を受け、市は意見交換会を開催。市民およそ２５０人が詰めかけ、賛成派・反対派が意見を交わした。
まずは“経済効果”について、賛成派の丹波篠山観光協会・西尾和磨会長は「篠山へ来ようとされた観光客が間違って丹波市に行かれたり、ふるさと納税を篠山市にするつもりが丹波市にしてしまったり」と述べた。
反対派の梶原周逸さんは「（名称変更で）観光客の増加、ふるさと納税の増加って書いてありましたけど、絵に描いた餅では」と述べた。“ブランド力”については、
賛成派の篠山市農村女性組織連絡会・大西冨美子会長は「兵庫県篠山市というと、しのやまですか？と。丹波篠山市にしないといけないと体で感じてかえってきた」、
反対派の梶原周逸さんは「丹波篠山市は丹波市の一部と誤解される恐れがある。特産品のために市名を変更するのは本末転倒」と述べた。
議論を終えて、篠山市の酒井隆明市長は「きのう北朝鮮と韓国が歴史的な和解ができたが、きょうはそこまではいきませんでしたけども。１歩か２歩ぐらい前進できたのかと思いますが」と語った。
市の名称変更に、果たして、決着点はあるのか…。市は、７月まで出張の説明会を開くなどして、市民の意見を取りまとめる方針だ。
[ 4/30 18:15 読売テレビ]
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