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2018年01月08日 10時59分

 積丹半島西側にある人口約900人の北海道神恵内村では7日、帰省中の2人が成人式に臨み、集まった約50人の村民に祝福を受けた。

 函館市の公立はこだて未来大2年の稲船美成恵さん(20)と、札幌市の専門学校で美容師を目指す高橋峻人さん(19)。村では小学2年から中学卒業まで同学年は2人だけ。高校卒業後に初めて再会したといい、式では郷土愛や社会貢献を約束する成人の誓いを一緒に読み上げ、恩師たちが次々に語りかけるビデオレターに懐かしそうに見入った。

 「すぐに戻ることは考えていない」と口をそろえて語ったが、「波の音を聞いて眠れる」(稲船さん)「海と山がきれいな場所」(高橋さん)と強い愛着も口にした。

 神恵内村は明治、大正時代にニシン漁で栄え人口は5000人を超えていたが、近年は過疎化が進み、成人式の出席者は少なく、昨年も2人だった。