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城端水車公園にある大型水車
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築５００年とされる善徳寺山門
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コース概略図
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坂と水車の町・城端まち歩き（富山県南砺市）
浄土真宗・城端別院善徳寺の門前町として栄えてきた城端は、古い町並みが残り、歴史を秘めた町なので「越中の小京都」とも言われる。近年、恋愛アニメ「ｔｒｕｅ ｔｅａｒｓ」（トゥルー ティアーズ）がここを舞台としており、今年８月「アニメの聖地８８」に選ばれた。最近は寺参りのお年寄りに加え、若者の姿も増えてきている。
城端駅からまち歩きを始める。駅舎は１８９７年開業時の原型をほぼとどめている。善徳寺は駅前から直進し、御坊下橋を渡った高台にある。大方の観光客は、５００年前に建造された寺の重厚な入り母屋造りの山門と本堂の見学が目的だ。
南へ行くと今町通りで、白壁塗りの蔵と石畳の道が続き、城端の代表的な景観である。昔風の銭湯前で左折し、曳山会館へ。国連教育・科学・文化機関（ユネスコ）無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」の一つ「城端曳山祭」に巡行される曳山が展示してある。説明もわかりやすく、京都の茶屋を模した曳山は他とは異なり、興味が湧いた。善徳寺からこの辺りにかけてはアニメで登場するので、風景を撮影する人も見かける。
国道３０４号を横断し、石垣や、細い縦格子がはめられた古い町家などが続く坡場の坂を通り、橋を渡って田園が広がる理休地区へ入る。理休八幡宮に隣接する城端水車公園から北へ行くと５００メートルの間に大小の水車が並ぶ。カラクリ人形を動かす水車もある。
山田川に架かる橋を渡り、市街地へ戻る途中の川島地区には、絹の町の名残をとどめる機織り工場も現存する。古い町並みの東町通りを経て国道３０４号を歩き、城端駅に戻った。
アニメ聖地の雰囲気はあまり感じられなかったが、城端でなくては見られないものを楽しめた約４キロのまち歩きであった。
（文・写真 金沢ふるさと愛山会顧問 林正一）
読売新聞 2017年12月08日
http://www.yomiuri.co.jp/hokuriku/feature/CO029911/20171208-OYTAT50009.html
